競技当日。前夜はそれほど飲んでないのに、名古屋駅のホテルに泊まる頃には一気に疲れが出て、
「明日は当日欠場かも・・・」という状態。30歳にもなると、疲れがたまりやすくなって、「思い通りに体が動かない〜」と嘆くシーンも多くなりました。
一晩明けて、体が相当
(*´д`*)キモチイイー。
というわけで、現場へ。
地区プロは3度、大阪府の記録会は1度経験がありますが、全プロは初めてです。
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中部地区は朝から雨野登板(笑)な状態。
工業都市四日市のコンビナートの景色も白く雨で煙るあいにくのコンディション。
それは四日市競輪場に着いても同じで、バンクは水で浮いて、折り畳み式の傘も風で、破壊され、ただの荒ゴミになるのが心配される状況。
私が一番楽しみにしていたポイントレースは、中止になってしまいました(;´Д⊂)。 |
今まで大阪府の記録会や、近畿の地区プロに行った時は、競輪開催中は開いていた場内売店や食堂がすべて閉まっていて、あらかじめコンビニやスーパーでお昼を調達しなければなりませんでした。
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今回四日市の場内を見てびっくり。
ほとんどの売店、食堂が競輪開催時と同じように、営業しているではないですか。
おまけにホーム側の特別観覧席も自由開放。その2階にある食堂、売店も営業していました。
これは嬉しい。四日市競輪側に拍手! です。 |
場内ではイベントとして、4コーナー側の屋根付きのイベントスペースで、仮面ライダーショーや、伊藤克信司会の競輪クイズ、地元三味線師の演奏会を行っていました。
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子供連れに人気の仮面ライダーショー |
今日は主のいない予想台 |
現場では10人くらいの人とお会いしました。
みなさん、競技用自転車に実際に乗ってバンクを走ってらっしゃる「自力勝負」の方や、そうでない人も自転車競技の大会に、毎月のように顔を出してらっしゃる方ばかりで、私など出る幕がございません。
↑え? あんたたくさんしゃべってただろう、って?! めっそうもございません(笑)
自転車競技を経験されてらっしゃる方々に、
三毛猫氏が筋肉チェック! をされると、
みんなスプリンター!
ピスト競技の方はどうしても、ロード競技の方と違って、スプリント筋肉寄りになってくるのでしょうか。
今回行って、有意義だったのが、「
K−CIA」の真由美さんに初めてお会いできた事。
真由美さんは、オビスポ立ち上げ時に選手などの競輪情報で、いろいろご協力いただきました方で、以前からお会いしたかったのですが、やっとこの場でかないました。
やあしゃさんなど、お会いした皆さまのおかげです。
今回は、宿泊費や競輪場のレンタル代などの経費節減か、少なくてもここ20年ほどは2日間の日程で行われていた全プロ大会が、今年は1日で全競技を行うようになりました。
全ての競技を消化するために、夜の19時までの予定で行われる事に(実際はポイントレースが中止だったので18時過ぎに全競技終了)なり、開催として四日市が選ばれました。
全プロでは初めてのナイター開催です。
私自身も、ナイター競輪自体は函館と川崎に各1回、合計2回行った事があるのですが、銀白色の照明灯の明かりが、バンクに映え、とてもロマンチックでした。
来年以降も、ナイターで行われる可能性は高いです。
参加選手数を考えると選手宿舎に人が入りきれない。あぶれた選手が宿泊できるホテルが必要で、近くにホテルがたくさんある所でないといけない。
となると、来年は函館や平塚、小倉が有力候補になってくるのではないか、と連携していただいた人はおっしゃられてました。
さて競技の中で印象深かった事を書きます。
(1)スプリントは井上昌巳(長崎86)選手が初優勝
一番結果の中でインパクトあったのがコレです。
「おはようハロン」こと朝の200メートルタイムトライアルで1位を取った井上選手。
準決勝では石橋慎太郎(静岡88)に1本取られて、さらに落車絡みで1本スタートがやり直しになった経緯を経ての決勝進出。
ストレートで準決勝を勝ち、決勝進出した本命金子貴志(愛知75)に比べて、疲労の上で不利は否めない、と思ったのです。
ところがスプリント独特の駆け引き合戦を経て、先行逃げ切りで1本取ると、2本目も後ろ攻めから、2コーナーで一瞬の隙を突いてインを切り込み、先行。
ダッシュ自体は千切るほどではないので、金子も付いては行けたのですが、3コーナーから差せないな、という感じになって、2センターからはむしろ差が開き始め、直線ではぶっちぎりでゴールへ。
終わってみれば、コンディションや雨走路もあったのかも知れません。
しかし1本目も井上の先行を金子が差せそうで差せなかった。上がりタイムも10秒688。
これは力差なのでは、とも思います。
スプリント決勝2本目、残り1周前。
前を走る金子選手、後ろが井上選手
ここ数年、スプリントの帝王だった金子選手を破っての優勝。
一気に井上選手が新時代を引き寄せた、そう感じさせる衝撃
( ゚Д゚)ヒョエーでした。
(2)神山選手魂の走り
1000メートルタイムトライアルは、中川誠一郎(熊本85)が初優勝。2位が本命視されていた荒井隆博(佐賀82)でした。
私が印象に残ったのが、3位の神山雄一郎(栃木61)。
地区プロでもそうですが、1000メートルでは最後の半周ほどで、スピードが落ち、ゴール前はアラアラ一杯の
「黄金の垂れ」(笑)状態になる事が多いです。
神山選手の今回の走りは4コーナーから見てましたが、最後まで自転車がブレず、まっすぐ1本の矢が四日市の長い直線を伸びて、遠くに見えるゴールに突き刺さった・・・、そんな感じでした。
とても綺麗な物を見させていただきました。
(3)ケイリン決勝で示した中部の結束力
バンク慣れしてるためか、ケイリンでは中部が5人決勝進出。
機動力タイプが松岡、小嶋の2車だけに、別線勝負か、連携するのか? 並びが気になりました。
決勝進出の中部は松岡、小嶋、濱口、山口幸、一丸弟の5人。
1着は寛仁親王牌の初日の理事長杯に乗れます(他にも1000メートルタイムトライアル優勝者、チームスプリント優勝者3人全員、スプリント優勝者も理事長杯に乗れる)。当然、勝ち上がりが非常に有利。
この中でまだタイトルを取ってない選手は松岡、一丸。このどちらかを勝たせるのでは、と見ました。
レースは前を濱口が取り、小嶋−松岡−一丸−山口で中部勢は1つに結束。西川−合志の中部が松岡に競りかけ。香川の香川、会田は後ろを周回。
何と
( ̄□ ̄;)ナント!!普段はマークの濱口がそのまま先行。
松岡は西川は捌いたものの、追い上げた合志に小嶋の番手を取られてしまいます。
前では小嶋が番手捲りで発進。追走は合志で最後の4コーナー。
追い上げたときに脚を使ったのか、直線では一杯になる合志を尻目に、小嶋がぶっちぎって優勝のゴール。。松岡が差し返し2着、合志が3着でした。
ブレて分かりにくくてすみません。
今ゴール線を通過した選手がケイリンで優勝した小嶋選手です
ケイリンでは普段マークをやっている選手が、前で引っ張る事がかなりあります。去年の
近畿地区プロ(奈良)ケイリン決勝で、大井啓世(奈良58)が、三和英樹−渡辺一貴の滋賀勢を連れ、前で引っ張ったり(渡辺選手の優勝だった)、今回の全プロでも、ケイリン予選で小野俊之(大分77)が、佐々木則幸(高知79)−児玉広志(香川66)−佐々木浩三(佐賀50)を連れ、早逃げを打ったりしました。
中部から確実に優勝者を出すにはどうすればいいか?
ダービーに優勝した時に
「中部でたらい回しにする」と言った濱口選手。
相変わらず結束力が高いな、と感じさせる結果でした。
1つ残念だったのは、
「競輪」でなく「ケイリン」と名を打ってるにも関わらず、中身がいつもの「競輪」と変わり映えしなかった事。
マークをしている選手も含め、1人1人の駆け引き、仕掛け合いがもっと見たかったです。
ではでは、最後に今回撮影した写真を紹介します
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4000M団体追い抜き。今先頭交代を行っている |
ケイリン予選。予選ではスターターが用意できなかったのか、スターターなしで手作業で実施。こちらの方が「ケイリン」ぽいが・・・ |
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開会式。前回大会優勝者の紹介 |
「松岡君が本来やるはずだったのですが・・・開会式に来てないので代理でやらしていただきます」。代理(?)で選手宣誓する萩原操(三重51) |
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1000メートルタイムトライアル、スタートを待つ武田豊樹(茨城88)選手(たぶん・・・) |
チームスプリント。優勝の関東チーム |
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競輪選手会の表彰式。巧みな話術で観客と同期の神山選手を笑わす山田裕仁(岐阜61) |
来場者にDVDレコーダなどのプレゼントが当たる抽選会 |
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ケイリン決勝。9番車松岡彰洋(三重69)に競りかける、4番車西川親幸(熊本57) |
スプリント表彰式
左から準優勝の金子貴志(愛知75)、優勝の井上昌巳(長崎86)、3位の石橋慎太郎(静岡88) |
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ケイリン表彰式
左から準優勝の松岡、優勝の小嶋敬二(石川74)、3位の合志正臣(熊本81) |
閉会のピストルを鳴らす佐久間重光(三重41)支部長 |