楽しいメンバーが揃っていた和歌山記念もついに最終日。
リーダーの池田さん初め、軍団員ほぼ(斡旋されてないのは布居選手くらいではなかったか)勢揃い+地元の重鎮岡本新吾さんという(自分にとっては)豪華メ
ンバー。
特に池田さんは過去2年は斡旋停止で出られず。今年に賭ける意気込みは凄い物があるだろうと朝思って3日間。確かにその気迫は初日は目に見える形で
出たが、2日目3日目と展開に恵まれず。最終日は3日目特選で何とか5着に入り特選を走ることに。
他の地元選手も初日の東口選手の1勝しかできず。最終日は勝って欲しいと思うが。
今日は池田さんと四元選手(一部ネット界でヨン様と呼んでいたので、その呼び名を使っている)が、あの強力ダッシュの金子貴志に乗れる。
金子は2日目行きっぷりが甘く、捲り不発に終わってるので、今日は久留米記念決勝でお世話になった峠もいるが、先行だな。差して今日こそ1着だなと思い、
家を後にする。
いつも私が和歌山競輪に行く時は、最寄の駅まで10分ほど歩き、JR学研都市線(昔片町線と呼んでいた)で京橋まで、さらに環状線で今宮へ行き、そ こから南海本線で和歌山までというルートだ。帰りは時々日本橋電気街で店を回ったりもする(主に自作パーツ、中古探しだが、雰囲気を楽しむ事がもっと大き な目的か)。
というわけで、今日もその通り家を出て、最寄り駅に着き、すぐ来た電車に乗ると、何でか普段なら立ち席も出る所だが、人が全然乗っていない(その理 由は後で分かるが)。しかもなかなか出発しない。何があったのかと思うと京橋駅で人身事故があったという。しばらく車内で待つと、新たな情報が車掌から。「合わせて京橋駅構内で送電設備のトラブルによる停電が発生しましたとの事で、復旧までには1 時間位かかる見通しであります」
ガ ビーン!!
電車から次々乗客が降り、改札口に向かう。もちろん私もその中の一人。改札口で買った切符を払い戻してもらい、さてこれからどうするか?
やはり平行して走っている京阪電車に向かうのが一番だ。この駅にもバス停はあるが、本数が30分に1本と少ない。ならば1キロくらい、10分少々掛かる
が、違うところから来ているバス路線が合流するバス停が3停留所先にあり、そこならここで待つより早く京阪の駅に出れるはず。
早足で歩き、そのバス停に。1時間に8本あった。
1時間に8本というと正月に石切神社に初詣に行った時、帰りのバス停がその本数だったが、待てども待てどもバスが来ず(後で渋滞による団子状態と分かるの
だが)、その癖、対向車線側のバスはよく走っていて、それが折り返してくるまで1時間近く待ったという事もあり、その時の悪夢がよぎる。
10分ほどしてバスが来た。そのバスは近くの駅(私の家の最寄の駅の隣の駅です)を出て、すぐ今居るバス停に着くのだが、やはり電車がストップして
京阪電車に迂回する人が多いのか、すでに超満員だった。
それでも、ドアが開き乗ろうとするが、運転手から「このバスはもう乗れません。次の
バスをご利用ください」とは…。
またガビーン!!
そういえば、学研都市線の駅から、このバス停に向かって歩き始めた時、家の近く(歩いて1分)にはバス停があり、これも京阪電車の駅に行ける。しか も始発(大概余裕で座れる)なのだが、もうかなり歩いてしまった事、本数がきっと歩いて先のバス停に行った方が多い事を考え、今回の選択に至ったのだっ た。
次に来るバスは遠くから来ており、乗客満載だろうな。また乗れない恐れがあるのでは。すでにこのバス停には20人ほど人が待っていた。
また10分ほどで次のバスが来た。今度は何と空き空き状態。
このバス会社は、京阪電車の子会社で、一昔前までは学研都市線が走っている所でも露骨に京阪電車に誘導する路線構成(バス路線は必ず、京阪の駅を終
点にしていた)を取っていたが、学研都市線に快速が走り始め、JR東西線という地下で梅田近くまで走る路線が開通し、学研都市線と接続するようになってか
らは、その考えをだんだんと改め、京阪の駅まで行かず、JRの駅を終点にする区間運転も多く走らせるようになった。
そういえば、このバス停に行く直前にJRの駅に向かうバスが走っていたが、超満員だった。ここ何年かのJRと京阪の路線の立場の変化を感じさせる。
バスには余裕で座れ、京阪の駅に。時刻は10時前。JRの家からの最寄り駅に着いてから、1時間以上過ぎている。11時過ぎには和歌山競輪に着くは
ずだった。岡本新吾さんの出る4Rが見たいのだが、ピンチ!!
京阪の駅からは、京橋で降りても停電で環状線に乗れない恐れがあるので、終点の淀屋橋まで行き、地下鉄で難波。そこから南海に乗るルートに変更した。淀屋
橋までは25分で着き、地下鉄で難波まで行く。
すんなり乗れて難波にも行けたが、ここでも「少し前には停電で止まっていた」というお詫びの放送が
難波では地下鉄駅の地下から南海の駅の高架まで上がる。
南海難波駅に上がり、切符を買って時刻表を見ると…
なんと和歌山に行く列車は、数分前出たばかりだった。次の電車は30分後…。
またまたガビーン!!
うう、これで新吾さんのレースは絶望的になったかと。
このまま待っているのもアレなので、10分ほどで出る途中のみさき公園まで行く、「区急」に乗る。
列車は街を抜け、ベットタウンを走り、やっと高架駅が出来(20年ほど完成に掛かった)、整備された泉佐野駅を過ぎると、遠くにりんくうタウンのビ
ルが。人がほとんどいないかのようなゴーストビルの様相を呈していた。
みさき公園で区急は終点。数分待っていると、追いついてきた特急が入線。
いつもの「サザン」ではなく、全部ロングシートの特急だった。
そうしてやっと和歌山市駅に12時10分過ぎに到着。
和歌山競輪までは10分ほど。うーん。
和歌山競輪に行ってみると、放送で4Rの
確定放送(新吾さんは2着)だった。
うーん、やはり間に合わなかったか。結局家の最寄の駅からは、3時間半ほど掛かった事になる。
ここ和歌山は、冬寒く夏暑い競輪場である。その理由はスタンドの位置。
東側にホームストレートとメインスタンドが立っている。
つまり観客席は西を向いているという事。
西側が海で、冬はそこからの海風が強く、気温以上に寒く感じる。
2001年の和歌山記念など強風でひどかった。無料給湯サービスでお茶をすすりながら、寒さをしのいだ事を思い出す。
しかし一つだけ救世主がある。
それは1500円では入れる特別観覧席。ソフトドリンク(コーヒー、紅茶主体にジュース・コーラなど20種類以上ある)が飲み放題。
もちろん冷暖房完備。ここ3年位和歌山競輪に行く時の救世主となっている(前回和歌山に行った時も
同様に特別観覧席に)。池田さんのレースや決勝になる前に、再入場のスタンプを押してもらい野外で観戦するわけだ。
ただ最近は冬だと言うのに暖かく、もしかして一般席でも今回は大丈夫かと思った。
そこでホームスタンドの一般席に。確かにいつもの冬に比べると暖かいが、やっぱり冬は冬。風は緩いがブルブルブルブル…。
やはり寒さを感じ、特別観覧席がいいと思う。
発売所に行く。かつて記念となると、1レース発売前に行っても、もう売り切れていた。2001年のときもそう。
ところがこの日は、もう12時半前というのに、半分近くがまだ開いていた。
その中でゴール前の1席があったので、そこを取る。
祝日の初日を除く平日の2日間は、記念だというのに、2000人余りと散々足る状況。
思えば南海で区急に乗っていた時、途中見える岸和田競輪場(今回和歌山記念を場外発売)には多くの客がすでに詰め掛けていたのを見た。
本場での競輪の衰退を感じさせる。
特別観覧席では1日中無料ドリンクばかり飲んでいた。10杯以上は飲んだのではないかと思われる。
いつもこんな調子だ。
5Rはパスして6R。
ここは徹底先行乾準一が登場。マークも池上。対抗の湊は捲りだが、いくらなんでもこの2人で固いだろう…と思ったら、ホームで乾が行くときに、池上があっ
さり離れてしまう。池上は第2先行になり、それを追走した内村がうっしっし。乾は圧勝だった(結
果)。
「そりゃないよー、池上ぃ〜」と言いたくなる。
次の7R(並
び351 628 974)には池田さんが登場。四元もいる。この2人で2日目
同様、金子貴志にマークする。
池田さん自体は初日は気合のいい走りだった。捲ってきた石毛が外には張り付いてきたが、跳ね除け、今回決勝進出を果たした松尾淳の2着。
今日は2日目同じ並びで捲り不発共倒れに終わった金子。
その金子、今開催はボロボロという出来。初日は加藤慎平を引っ張って4コーナーまで頑張り、「これは翌日から」と思ったが、それから2日間行きっぷりが良
くない。
踏み出した時に後ろを千切ってしまうほどのダッシュが金子の持ち味だが、そのダッシュが全然見られない。
今日は相手の自力屋は峠祐介と安藤優企。
峠は去年後半、現地まで行った久
留米記念の決勝の時に、阿部康雄を本命にして勝負した時に、うまく前々に立ち回り2着に入り、万車券をプレゼントしてくれた選手。
というわけで有難い気持ちで一杯なのだが、今日は有無を言わさず買うのは5の目。5=3と5=1のみ。
金子が2日目地元を連れてこれず、不発なので今日こそドカンといってくれ。
特別観覧席から一般席に降り、レースを見る。
号砲が鳴り、いきなり1番車四元がSを取ってしまう(今回安藤マークを選んだ田中弘章も前を取りに行こうとしたのだが、)。これで前取りが決定。勝
負どころ7番手に下げることも濃厚だ。
そうこうしているうちに、残り2周赤板で、後ろから峠率いる関東ラインがやってくる。
池田さんが初優勝した7月の和
歌山S級決勝と同じタイミングで押さえに行く。
中団の安藤には目をくれず、前の金子を押さえる。金子はあっさり引く。やはり7番手。金子よ引いたらすぐ行ってくれ、と思う。
その引ききった時に、なんと四元が2日目と同様、後方に置かれる展開を恐れたのか、インをスルスルと抜け、峠の番手・小林潤二に競りに行く。さらに
残り1周のホーム前、それを見た安藤が発進。
峠は2
日目も同じく、出切った所で流して渡部鉄男に叩かれている(それに即応できない金子も金子だが…)。また同じだと思った。
出切っても安藤なら流す。前はもつれて隊列が短くなっている。
金子よ、そこで
行け!
と思ったが行かない。1テンポ遅く最終1コーナーで踏みあげるが、ここで下がってきた木村泰丈に阻まれ、バックを踏んでしまう。もう一度踏むが前と
はかなり距離がある。
峠は中団に収まっており、金子が踏みあげるのを見て、合わせて捲りを打ち、金子がそこに乗っかる。が両方とも伸びがない最終3コーナー。
金子の後ろにいた池田さんも絶体絶命!
ここで池田さん内へ行く。うまくコースが開いて突っ込んでゆく!
いい勢いだ。どこまで突っ込めるか。
ゴールはかなり横一線。5着くらいか。おそらく8−2なのでは。
あの展開で5着なら、よく突っ込んできたと思った。金子が全然行けなかったのに。
意地を見せてもらった(結
局4着でした)。
四元も結果はともかく、アピールする競走をした。
結果はそうはならなかったが、和歌山のどちらかが生きようとする走りは出来たと思う。
9Rは
今日の勝負レースだ。
向日町で特進した坂本亮馬が出て来る。
2日目には徹底先行、東京の浦山一栄に先手を取らせず、マーク平田を差させず、破っている。
人気は山崎芳仁−大薗宏だろうが、調子が今一歩
マークの平田は今回も追走一杯だろう。むしろ3番手の島田が伸びるかも。
後は地元最後の砦東口君。だが、足が足りない。でもマーク渡会との折り返しは買った。
メインは8=5 8−3 5−3。
レースは坂本が期待に違わず先行して直線も平田は手も足も出ない。
と、後方から山崎の捲り追込みが届いて2−8。2490円も付く(結
果)。
押さえるべきだった。
10Rはケンして、最終11R
決勝戦。
メンバーは
1 有坂直樹 秋田
2 澤田義和 兵庫
3 小野俊之 大分
4 前田拓也 大阪
5 山内卓也 愛知
6 野田源一 福岡
7 石橋慎太郎 静岡
8 松尾淳 岐阜
9 兵藤一也 群馬
並びは松尾には山内がマーク。ここに小野が77期トリオという事で3番手に続き、さらに有坂−野田まで呼応して5人のライン(85316 79 24)となった。
後は石橋−兵藤、澤田−マエタクだが、数では苦戦必死。何らかの形でこの両ラインがタッグを組まなければ、絶好調松尾が引っ張る5人のラインに対抗 できないだろう。
後は山内に競る選手がいるか。石橋も澤田も横を得意としてない。後はノダゲンが内から切り込む位、まぁその時は山内には敵うまい、と考えた。よって
すんなり山内が番手で4コーナーを回って来れそうと考えた。
ここで一番人気だろう5−3のオッズを見ると、11倍。明らかに展開利があってこのオッズはおいしすぎる。
山内が前
日松尾を差せずハコ3になっている事、さらにマエタク(澤田とで穴人気になっていた)、兵藤とキレのある追込みが揃った事が理由だろうが、山内も
最後はきっちり考えて(小野がコースを突いてくる事も考えて)走るだろうし、小野は直線の切れは今は山内ほどではなく、交わし目の3−5はないとみて、5
−3を中心に、小野が外を踏んだ場合、コースが開いて有坂が来るという事で、5−1と山内が伸びない時の2車福1−8を購入。
ただしほとんどは、5−3に投入。車券購入後オッズの変化を見ると、さすがに10倍は切って来たが、それでも悪くない。
これが見事にハマった。
結局誰も番手には来ず。澤田は結構いい勢いで捲ってくるが、少しブロックに行き、すぐ戻る(後ろのイン突きを警戒した、ナイスな動き)。
また小野もインを締め、有坂は踏み込む余地がない。
決勝も一般席に降りて見ていたが、ゴール前完全に山内が抜け出したのは分かったが、追い込み選手が殺到して2着はおそらく小野ではないかと思うが、
「5−9!」という声もあり、実況モニターを見てみる。…ほぼ完全に5−3だろう。
確定放送が流れ、やはり5−3だった。配当は少し下がって890円。
大逆転!
(電車代込みまではプラスではなかったけど)
払い戻しを済ませる。帰りはいつものルートでまっすぐ帰る。
和歌山市駅に着くと、前回来た時と同様、急行電車まで20分待ち。
そこで改札を入ってすぐにうどん屋があり、そこで夕食代わりにかやくご飯定食を食べ、急行に乗る。
すでに人身も停電も復旧して、まっすぐ家に帰れた。