近畿68期倶楽部 前田新(大阪)

近畿68期の中では一番の実力者である。今はまだS2だが。
私が前田新を最初に見たのは、吉岡が安福を連れて力強く逃げきった94年の甲子園記念後節のA級決勝。その頃すでにA1。荒木実ら近畿4人を連れて一気に2角捲りで快勝した。それ以来私がS級クラスのレースを見に行くとA級決勝には必ず乗っていて、常に優勝していた。スピードが他と違うという感じ。安くても買わなければという所。

郡山同様四条畷に住み、練習地は阪奈道路。島岡兼治(大阪49)率いる若手グループの一員である。

近畿68期の中で最初にS級入りを決めたのは同県の中瀬一郎だが、彼のA級落ちと入れ替わるようにS級に浮上。
以降、2回だけA級に逆戻りしたものの、S級下位の位置で時々1発を出している。
はっきりいって今のままでは地味だろう。私が最初に前田新を見た頃と戦法が全然変わっていない。流れに乗っての捲り先行。捌きもあまりうまくなっていない。それなのにS級をキープできるのは、何故なのだろう。彼のレースを見ているとあまり後方に置かれたりインに詰まるレースを見た事がない。凄みを見せないので、誰にも警戒されない事の裏返しではないか。そういう意味では淡白である。凄みを身に付け、他のマークを振り切った日こそ彼が本当にブレイクする日だと思う。

そんな前田新だが、最近は先行策を多用している。近畿に機動力タイプが少ないため、自分がやってやろうという感じか。
温かく見守っていきたいと思います。