今年の初打ちとなった。
朝起きるとすでに8時半。ねぼけまなこに顔を洗って髭を剃って岸和田競輪へと向かう。
冬としてはとても暖かい日だ。全体的に暖冬傾向である。
寒さが苦手な「南国大阪生まれ大阪育ち」(笑)の私にとっては、とても嬉しい。
新今宮から南海電車の空港急行に乗る。
途中住吉大社で臨時停車する、と車掌の放送。
駅に着いても降りた人はまばらだった。
初詣する人は、元旦にすませてしまったとの事か。
かくいう私もその一人である。
岸和田競輪の最寄の春木駅に着き、いつもの通りを歩いて競輪場へ。「競輪研究」を購入。
競輪場に入ると、1Rの締め切り寸前。最初のレースから競輪場に行くことは、最近では少ない。
1Rをバックスタンドで見て、2Rの脚見せ。
応援している森秀樹(大阪48)選手が5番車で走る。声を掛けようとしたが、照れ臭くてできなかった。
さっさと、敢闘門に戻る森選手。
このレースだけは私情を入れて、森選手から買ってみよう。
発走までの間、ホームスタンドへ。
特別観覧席はまだ買えるかな〜。でも無理だろうな。
昔からここの特観はすぐ売り切れてたし、ましては今日は正月のS級開催。
絶対に無理だろうが、「一応」と思って行ってみると・・・、
なんと席はあとわずかだったが、買えたのだった(苦笑)。
昔は2000円(2500円だったかな)で、最近1000円に値下げしたのにね。
ここでは席だけ買って、すぐにホームスタンドを出て、バックスタンドに。
森さんが発走台に向かっていった。
レースは目標にした2坂田が先行して1本棒に。後は6番手にいる3下川の捲りを凌ぎきってくれれば・・・。
バック線手前から捲る下川。森さんは・・・前を見て気づいていない?!
「来てるよ! 来てるー!」(叫び)
その叫びもむなしく、下川が捲りきり、森さんは切り替え。
最後は下川が森さんをぶっちぎって、ゴール。3−5と裏目になった(結果)。
「森さんお疲れサマー」と叫びたかったが、照れ臭くてできず(汗)
そのうちに森選手は真っ先に敢闘門へと姿を消したのでした。
3Rの脚見せを見て、特観席には行かず今度は1コーナーのガイダンスルームへ。
ここには、月刊競輪や週間レース、けいりんマガジンといった競輪の出版物が見れたり、ネットができたり、競輪の歴史が分かったりする(資料は少し古いが)。
自動販売払い戻し機も設置されており、車券も買って払い戻すこともできる。
岸和田競輪に来たら、一度は足を運んで欲しい。
しかし、何といってもここの魅力は、特別競輪の決勝にも足を進め、A級に落ちてからも息の長い活躍を見せた元選手の、大津初雄(「カズオ」と呼ぶ)さんがいらっしゃる事である。
実は大津さん、現役時代は私と同じ枚方市在住の選手(今もそうだろうが)。
競輪を初めて10年以上経った今でこそ、小林卓人(大阪79)や近藤益徳(大阪57)を初めとして、枚方市の選手は多くいることを知っているが、私が初めて「枚方市民の競輪選手がいるんだな!」と認識したのが、この大津さんだったのである。
昔読んだ月刊ダービーによると、「プロ選手になりたい! と周りがあこがれるようなステータスを持たなあかん!」と、競輪選手としては初めて、当時(30年以上前)1000万以上もする外国の高級車を買った選手だと書いていた(今では当たり前だが)。
でも・・・話しかけられなかったのよね。やっぱり照れ臭くて。
客と昔の競輪談義に花を咲かせていた大津さん、客の子どもに優しく話しかけていた大津さん。
もう50歳台半ばにはなるはずだが、すらっとしてて姿勢が良いお方であった。
話しかけられずに、出版物を読みながら、ガイダンスルームの中で、3Rを見る。
ここは竹内久人(岐阜37)選手の息子、3竹内の先行が濃厚だろうとマーク渋い5星野から。
巨人の星の主人公と同じ名前の1渓飛雄馬の捲りへの折り返しと、竹内の残り目で勝負!
そしてレース。前で待つ渓。竹内が押さえると、引かずに3番手で粘る渓。簡単に3番手を取りきった。
後ろを何度もチラチラと見る星野。直線勝負に持ち込まれそうだ。
「おっし! 5−1щ(゚Д゚щ)カモォォォン!」
ところが渓に伸びがない。それどころか竹内が以上に粘って、星野も接戦勝負。やっとゴール前交わして5−3。
一瞬ヒヤっとしたが、1060円的中!
その後もしばらくガイダンスルームにいたが、結局話しかけることはできず、ここを後にして特観席に。
4Rはケンにして、初体験(笑)の中を観察。
3F建てで、2Fに吹き抜けの形状のホールがあって、椅子がたくさん並べられている。
2F、3Fに食堂があって、外のに比べれば格段の綺麗さ。普通の食堂と、小鉢サイズのバイキングスタイルがある。
場内はプラズマテレビによるオッズなどの大量映像表示装置、
冷暖房完備で、3Fの座席は見やすく、ゴールで誰が来たのかが簡単に分かる。
座席の形状も、和歌山やびわこに比べて幅が広く、座り心地もいい。
自動券売機、払い戻し機が完備され、近代的。
競馬行った事ある人なら、近い感覚で楽しめる。
まさしく下界との差をまざまざと見せ付けられた思いがした(笑)。
というわけで、特観席を買ったときは、たいがい中と外とを何往復もするのだが、気に入って居座ってしまった。
4Rが終わり、5R。
並びは:25 61 47398
6岡も捲り足があるが、事実上の4井上の先行1車。2松田はおそらく井上の後ろへ飛びつきだろう。井上の番手7里見にとっては辛い戦いになるに違いない。
井上を本命にする手もあるが、私の本命は3関谷。
元々はバリバリのS1の自力屋。なぜか今期はA3格付けだが、捲りぎみに強襲するタテの脚は前が競りになったら、絶対生きるはず。後ろに9深沢も連れているので、連れ込む早めの仕掛けにもなるだろうと読み、3を軸に2車単で3−9、3−4、3−2(地元の意地で松田が井上の番手を取りきると読んだ)を購入。
レースは松田が前にいて、仕掛けを待つ。井上が打鐘で前を押さえ、松田が飛びつく。
関谷は兵庫のガッツマン、5小林直樹を内に置いて、苦しい展開。
やがてインの有利さで松田が競り勝ち、里見が下がってくる。
ここで関谷、外を捲るようにして3番手確保。逆に小林が里見の餌食に。
非常にナイスな展開。これで2センターくらいから早めに踏んでくれたら。
・・・と思ったら3コーナー過ぎで関谷の真後ろにいた深沢が踏み出す。
「おいおい、お前関谷と同じ静岡じゃないか!」
関谷は深沢をドカすように踏み込み、大外回って4コーナー。
松田は伸びず、井上はよく粘ったが、ゴール前関谷が交わして3−4! 3850円。
3Rに続いての(σ´∀`)σゲッツ!!で、これでほぼプラス確定だ!
6RはS級戦。
並びは:176 385 492
ここは87期の新鋭1松岡を本命に。
昨年10月の地区プロ(写真)スプリント競技では、稲垣裕之(京都86)に決勝で敗れたものの、準決勝でスプリントに命を賭ける中澤兄弟の弟、中澤央治(大阪59)を破り、新風を巻き起こした。
コメントでは「先行」と言っているが、ここは同じ近畿の徹底先行4山岸がいる。それに3小島も先行しての選手。
ここは無理に行かず、前がもつれたり緩んだ時に、一気のダッシュで出切った方がいいはず。
追走7藤本は切れる恐れが。早めに松岡が行って、付いて行ければ頭のチャンスはあるが、その可能性は自分の頭の中で今回はオミットした。
藤本は、誰かの番手というよりむしろ、位置なしで直線空いたコースを強襲した方がいい選手。
松岡の頭勝負で、藤本は蹴飛ばし、相手に3小島、4山岸の粘り、小島の番手から8西川の前残り、そしてA級時代は直線強襲で穴を良く空けていた6長谷川で、松岡頭で4点を購入。
さてレースは後ろを取った山岸が、鐘前で前にいた松岡を押さえて先頭に。小島は引いて7番手。松岡が中団。
これで小島が山岸を叩きに行くと思ったら、行こうとしない。
「まあ、いいや。すんなり松岡は中団取れたし・・・。さぁ、2コーナーから強烈ダッシュを披露だ!」
・・・と思ったら、確かに松岡、2コーナーで踏み出しはしたものの車が伸びず四宮の横までで一杯。
結局直線四宮−2澤田で抜け出し、決着。
同じ地区プロ2位でも、ポイントレースの2位だった四宮がアタマというオチが付いた(笑)。
7R。
並びは:538 749 261
この前平塚レインボーカップで特進を決めた東口君が補充5番車で登場だ。
同期の堺君(和歌85)に比べると、成長したなぁ。
堺君はデビュー戦優勝だったのに・・・。
ここはその東口に乗る地元の3大矢勝也が人気になっているが、対する2女屋は徹底先行。
東口がA級時代はそんなに早駆けをするタイプでなかったので、ここは女屋があっさり主導権を奪うと信じ、マークの6吉田の差しから幅広く。
が、レースは前を取った女屋。東口があっさり抑えて先頭へ。引くか突っ張るか決断がつかない女屋を尻目に、ペース駆けだ。
こうなると地元勢有利。大矢があっさり直線で抜け出し、8西本続くかと思われた所で、捲り不発の7塚本の後ろから9八日市屋が中割り強襲。
きわどい2着争いは八日市屋に軍配が上がり2−9−8。
・・・買ってない3人でワンツースリーだ(苦笑)。
気を取り直して8RA級決勝。
ここは大阪勢が3人揃い、滋賀の4長尾もいることから、並びがどうなるのか、と競輪研究を見ると、4長尾−7柴田−1岡崎−5小西で並ぶとの事。
どうやら、岸和田をホームバンクとする柴田が何が何でも番手と主張し、それに対して岡崎−小西の関西サイクルスポーツセンター(河内長野にあります。HPhttp://www.kcsc.or.jp/kcsctop.html)で練習する2人が、柴田の後ろでとりあえず折り合うものの、混戦になったら自ら捲っていく腹積もりのようだ。
それに対して、九州の3高田−8後田−6福谷が対抗。高田はカマシ、捲りが得意そうで、長尾も気を緩められない。後は9伊藤、2布施が単騎。9伊藤は捲り狙い。2布施は先手へ切り替えの走りだろう。
つまり386 9 2 4715の並び。
このレースはとても迷った。軸はどんな展開になっても自在に構えられる岡崎で決定していて、大阪両者と伊藤を2車単で買うつもりだったのだが、岡崎の頭固定だったら、3連単という手もある。
しかし1岡崎からその3人を買うと、2車単では当然3点だが、3連単では3人甲乙が付け難い。ボックスで買うと倍の6点になってしまうし、3着となると布施や高田も視野に入ってしまう。
第一、3連単で勝負するほど、岡崎で鉄板のレースなのだろうか。
いつもは締め切りのかなり前にさっさと買って、発走まで次のレースを検討するのが、最近の私の習性だが、このレースだけは締め切りぎりぎりまで考えた。3連単で買うか否か。買うなら布施の3着も買うのか?
・・・迷った挙句出した結論は「迷ったときはあまり買わない」。
3連単はやめて、2車単で岡崎から最初に挙げた3人への流しだけを購入した。
突観席に座り、レースを見る。近畿勢は後ろに付け、いつでもスパートできる体勢だ。長尾が高田を封じ込め、布施、伊藤は中団。
近畿勢のペースだ!
最終バック過ぎ、捲ってきた高田に合わせて、伊藤の捲り。それを見た岡崎がさらにあわせて踏み込む。
・・・とそこで柴田の強烈ブロック! 同じ大阪の選手でも容赦ない。エゲツナイ。
これで岡崎、伊藤はアララとなり、圏外へ。
柴田の優勝かと思ったが、ブロックで脚を使ったのか長尾を差せず、空いたインを突いた布施にも迫られる始末。
後続のもつれを尻目に、ダークホース的存在だった長尾が逃げ切りを決めた(結果)。
3連単で大買いしなくて良かった、とつくづく思ったのだった。
その点次の9R。
並びは186 2 49 735。6高橋と8木谷が競り
くぼた記者お気に入りの7原田隆は近況バック27本。3佐古−5中井の突抜けを中心に狙えそうだ。
これなら3連単買っても損はないだろうと3−5−7、3−5−4、3−5−6と購入。
さあ、これで駄目押しの高配当(σ´Д`)σゲッツ!!
・・・と思ったら、その原田が逃げなかった(涙)。
逃げたのは1増成。単騎の2佐野が追い上げ番手を奪ったところを、原田自分だけ届く捲りで1着。増成が2着に粘りウマウマ決着(結果)だった。
気を取り直して10R。
並びは:175 429 836
ここは本格先行不在。
逃げそうなのが8深沢では頼りない。力は圧倒的に7豊田だが、前日、次の決勝に出る出口に捌かれた走りが引っ掛かる。買うとなると買い目を広げなければならない。
最初はケンにしようと思った私がふと新聞を見ると、飛び込んできた名前が4番車丸本大樹!
連がらみこそ少ないが、こういう混迷のレースになると、自在に捲り、飛びつきの両面策で対応する戦法が有利になってくるのでは、と見えた。
頭で買うとスジの2多田へもおいしい。そこで4−2、4−7、4−8と購入。
多田の差し目??? マーク数多すぎるし、丸本が勝つレースするはずなので、もつれる場合もある。差し目は迷わず切りだ!
レースは意外な流れに。1小磯が豊田を連れ、一気に先行。深沢がすかさず巻き返しに行き、両者のもがき合い。
これは丸本チャンス! 2コーナーで踏み切り。豊田が合わせてくるのが気になった私の心配をよそに、前団を一気に捲りきる。
後ろは多田がピッタリマーク・・・。
まずい、多田さんあっさり付き過ぎ! これは差される!
・・・やっぱり差されたよ・・・(結果)
教訓:裏も返しておきましょう
でも、このレースは多田の差し目は、もうハナっからない!と決め付けてしまったからなぁ・・・。
本日のプラスは確定していたが、次のS級決勝買って外すとそんなに浮かない。
せめて、年最初の競輪。客もスタンドに多く入っているし、売り上げもいい。
私だけでも(笑)大きく勝って帰りたい!
というわけで11RS級の決勝。
並びは:63 8 274 519
新聞を見ると5市田「後ろの人に勝ってもらうつもりで先行」。
前日の準決勝のレースVTRを見ると、郡山を連れて捲った市田だったが、たかが格下の深沢を捲り切るのに手こずる始末(準決勝11R)。いくら後掛かり型とは言え、明らかに特別の決勝に乗ったときと比べて不調。
それに対し、武井のコメントが元気。「パワー全開で行く」。勢いを感じる。前日は捌いて差しの競走だったが、先行するつもりで前々に踏んでいる。初日特選は逃げイチ恵まれとは言え、ゆうゆう逃げ切り。
そう考えると、市田に悲壮感を感じてしまう。
おそらく、今日は市田は何が何でも先行するつもりだろう。だが、それは武井も一緒。
武井が出切るか、叩き合いか。
オッズは最初こそ、近畿、南関接近していたが、市田のネームバリューと、やはり何を言っても新春1走目こそ、地元の1郡山に勝たせてあげたい、というファン心理が働いたのか、郡山の1着からに人気が傾いていった。
私自身も郡山に勝ってほしかったが、やはり決して有利ではない状況下、他のラインの方が配当が付くとなると・・・。
もう他のラインから行くしかなかった。
となるとこの2パターンが考えられる
(1)武井が出切ったときは出口−4鈴木。鈴木は準決勝11Rで落車を避け、大外強襲して1着を取っている。ここもすんなり回れば出口を差すシーンもあり配当的には面白い。
(2)市田と武井で叩き合いの場合、四国両者で捲ってワンツーか、8山崎の捲りに四国両者が続いて3人の勝負。
結局(1)のパターンで2車単の4−7と2車複の4−7(2車単の7−4よりオッズが付いていた)、(2)のパターンで2車複で3−6。わずかに前日の捲りが良かった山崎もあると感じて、2車複6−8を押さえた。
発走までの間、再びガイダンスルームへ行くが、大津さんには話しかけられませんでした・・・。
ホームスタンドのゴール過ぎの所へ移動。最終レースはここで観戦。
高い金網と人垣で決して見やすい環境ではないが、ゴールの瞬間は良く見える。
年始の開催という事もあり、私と同じく初打ちに来ている客が多いのか、ホームスタンドは特別の決勝と遜色ない賑わい。
やっぱり、すべて車券を買い終わった後の観戦は、金網前のライブが一番だ。
「郡山〜おまえ昨日失格とちゃうんか〜。恥を知れ恥を!」というヤジが聞こえてきた。
最終レースの号砲が鳴った!
武井が勢い良く前に飛び出す。
おいおいそれでいいのか?
結局前団に南関3人。中団に四国両者。山崎が続き、後ろに近畿3人。
赤板を過ぎ市田が前を押さえる。武井あっさり下がる。下がるのを見て市田はペースを上げる。
7番手まで引き切った武井が、すかさず前を叩きに行く。市田もかなり速いペースで踏んでいるので、どうやら武井は出切れなさそうだ。
番手で外粘る武井を郡山が張るが、武井は飛ばない。
よし、武井そのまま頑張ってくれ! 松田の捲り頃だ!
2コーナーになっても武井は郡山の外で頑張っていて、前団が短いまま。
結局、松田−3西村が捲り、続いてきた山崎と共に、前を一気に飲み込んでしまう。
4コーナーではもうこの3人の勝負。ここで勝利を確信。
4コーナーから、人垣で選手が見えなくなったので、ゴール線に目をやってその瞬間を待つ。
数秒後、選手2人が、人垣の中から現われた!
内に緑の勝負服、外に赤い勝負服。並んでゴール!
2車複で3−6購入なので、的中は確定だが、どちらが優勝なのか?
場内テレビの前へ走り、スローVTRで確認。
わずかに、赤い勝負服の西村が先頭でゴールを切っていた。
金網前に戻ると、ガッツポーズをしている西村が視界に見えたので、「西村おめでとう〜!」と叫んだ。
配当も発表され、2車複の3−6は1920円(結果)。
2004年最初の競輪打ちで、幸先のいい大勝である!
表彰式が行われないので、多少不満だったものの、ほくほく顔で家路に着いた。
今日は落車も失格はもちろん、審議もなし。こういう日はすがすがしい。
もちろん車券で勝ったという事もあるが