ベストバウト 10.30世界タッグヘビー級選手権試合
小橋健太&秋山準vs大森隆男&高山善廣
女子MVP ライオネス飛鳥(フリー)
新人賞 CIMA&SUWA(闘龍門ジャパン)
MVPタッグ 中西学&永田裕司(新日本プロレス)
話題貢献賞 大仁田厚(フリー)
ベストシングルバウト 5.3IWGPヘビー級選手権試合
武藤敬司vs天龍源一郎
ベストタッグバウト 10.30世界タッグヘビー級選手権試合
小橋健太&秋山準vs大森隆男&高山善廣
ベストホールド 眉山
特別賞 島田裕二レフェリー(格闘探偵団バトラーツ)
やっぱりヒザに苦しみながら、小川や大仁田といった、ある意味わかりやすい外敵の進入に対し、1年近くベルトを守り抜くことで、存在感を示した武藤が当然MVPでしょう。
飛鳥は170試合こなし、井上京子との壮絶で儚い60分フルタイムドローや、2度のクラッシュ対決で独走に近い働きを評価。
新人賞はみちのくふたり旅を優勝したこの二人を。まだ21や24ですからね。マグナムTOKYOがキャラクターと実力とのギャップを埋めようとして成長しているので、2000年はこの二人にもドラスティックに変わってほしい。
MVPタッグは小橋&秋山組は完璧な強さだったけど、最強タッグリーグ戦がイマイチに感じた。斬新さという点で中西&永田組を推したい。今後もいつ決定的に分裂するのか、と楽しめるので。
大仁田はやはり、高校入学や新日本での電流爆破マッチを実現させ、一般のファンへの浸透度も高い1年でした。自主興行が凄く良かった。
シングルはやはりこの試合。グランドから投げ技対決まで、プロレスの奥深さがあり楽しめた。三沢vs小橋戦も良かったが、両者ダウン状態で、間延びする時間が長かった。密度の濃さでこちらの方を。
タッグの方は、文句ナシにコレ。テレビで見たけど、すごい試合。試合前から三沢社長を巻き込んでの、1ヶ月近くに渡る両者間の遺恨。ノーフィアーの「パーニング」発言、試合も全日でよく見られる両者ダウン状態がほとんどなく、秋山のハッタリを交えた動きのよさ、荒いと言われていたノーフィアー両者の息のあった試合運び。そして、最後は小橋怒りのラリアート! 最初から最後まで緊迫感あふれた試合で、子どもの頃に見た全盛期の新日を思わせてくれました。というわけでベストバウトにも認定。
タッグはなかなか面白く、特別に次点を。10.17みちのく・バトラーツ合同興行のメイン、サスケ&石川vs人生&アレク戦。フェイクあり、技の応酬あり、レスリングあり、でプロレスの博覧会といった試合でした。
その試合で出たベストホールドが眉山。人生&アレク組がサスケに出したダブルジャーマン。1回しか出さないで封印、という神秘性もあり。サスケは首が着地する時に一瞬首を右に傾けていましたが、それがないとマジどうなってたかわからない、という衝撃的な技。大日本で、本間&山川組が見せた「摩周」(AがBを肩車。Bが相手にブレーンバスター。2階の高さから落とされる)も最初見た時は、眉山以上の衝撃度を感じたのですが、2度目以降変なところで出しちゃって、ただの痛め技になっちゃった。つくづく惜しい。
特別賞の島田レフェリーは、PRIDEのホイラーvs桜庭戦のレフェリーとして登場。桜庭が完璧に決めたアームロックをギブアップしなかったホイラーに対して、レフェリーストップ。自称プロレスラーが久しぶりにグレイシーを破った、という「新しい歴史の扉を開いた」影の主役として、桜庭以上に貢献度が高いと判断。
今年はオビスポ編集部の独断と偏見で選びましたが、来年は投票方式を検討したいと思います。
ただの投票にはしないつもりです。ご期待ください
来年伸びてくると期待する選手と団体
選手
森嶋猛(全日本)
体格はある。ベイダーともやっており、ヘビー級の大物候補。キャラを確立してほしい。ノーフィアー入りが噂されているが、埋没しないようにむしろ彼らを食う、ぐらいの気迫を見せてほしい。
藤田譲(みちのく)
試合内容が結果に出ていないが、ルックスがいいし、スターになれる可能性あり。あとは結果を出して、堂々とした立ちまわりを身につけ、ぜひともみちのくのエースの座に近づいてほしい
ジョディ・フラッシュ(元ダッコちゃん・みちのく)
ふく面ワールドリーグ戦で、来日した時はまだ19歳。みちのくの出稼ぎシリーズでは、負けまくる毎日。以前の藤田状態だったが、なんせまだ若い。空中戦やスピードには魅力あり、体をつけ、何か仕止められる技を開発すれば、ブレイクの要素あり
関綾子(全女)
電話帳を破ったり、バスを引っ張ったりと、力道山の相手みたいなパフォーマンスをしていた体重100キロを越える巨漢。デビュー戦も藤井巳幸に圧勝。そのパワーで一気に上位入りか
加藤園子(ガイア・ジャパン)
私がはじめて会場でプロレスを見たガイア・ジャパンの8.15後楽園の第1試合で、飛鳥と対戦して好勝負。そのあと正規軍を離れ、飛鳥の元へ。いきなりからこんな試合で、すごく衝撃的だった。少しずつ格が上がって来ている。クラッシュがもし今年再結成するなら、里村と組んでクラッシュと伝承マッチをやってほしい。その結果次第では、エース入りも夢ではない
団体
DDT
スタナーを必殺技にする、高木三四郎が旗揚げした団体。1999年末に後楽園に進出、満員のお客で埋まった。試合数はまだ少ないが、高木三四郎という男、エンターテインメント的に光るものを持っていそう。2000年はこの団体、相当伸びてくるのではないか