オビスポプロレス
カミガタの「日常はプロレスだ!」

2000.06.18クイズ番組「アタック25」はプロレスだ!
 私は思った。クイズ番組「アタック25」はプロレスであると。
 解答者がまるで個性的。6月18日の放送では、赤に比較的お年をなした方、緑にかなりブリッコ調の主婦、白に自営業っぽいガタイのデカイ男、青にひ弱で純真そうな青年の4人が出場。
 この4人、まさにプロレスラーのように個性的。答えるのは一方的に緑。ブリッコ節がクイズ会場に響き渡る。まさしくパワー全開のエースだ。
 ところが、ご存知のようにこのクイズ、答えの数で勝負が決まるわけではない。マス目を一番多く埋めた人が勝ちである。そこにはかけ引きが存在する。まさにプロレスらしい。
 緑は、パネルのとり方があまりうまくない。
 そこを突いたのが青。緑にパネルを取らせておいて、隅が取れるようになると答えて、いっきに緑が取った分を引っくり返していく。あんな顔・体をしてうまいのだ。まさしく、スモールパッケージホールド。
 その反面、お手つきが多すぎた。勝負どころのアタックチャンスでは、その前に間違った罰で席を立たされており、答えることすらできなかった。
 これで形勢は一気に緑に傾いた。白は最初は好調だったが、お手つきで自滅したし、赤は答える回数が少ない。地味なのだ。
 終わってみれば緑の圧勝。最後のアメリカ・ディズニーワールドを賭けた問題も正解し、見事ブリッコ満面の笑みを浮かべたのだった。
 このお手つきで罰のある展開、そしてよく練られた問題(答えは誰でもわかるベートーベンなのだが、角度を難しくして迷わせる問題があった。グッド!)、その場その場で展開の変わるシーン構成、どんでん返しがあるバトル、そのリングで展開される、個性的な4人の回答者のバトル……。
 懐の深さは、格闘技に比べて個性を発揮しやすい、「スタイル的自由」を標榜するプロレスと同様である。さすが、開始から25年続いているクイズ番組である。司会の児玉清が、私には馬場・猪木に見えて仕方がない。
 面白く知識を覚えられ、解答者の一喜一憂に笑える。こんなプロレスのような番組を、もっと大切にしようと思う
プロレス面メニューへ スポーツ面メニューへ