[2003/12/31より実施される新ルール]
どこが変わるの?! どうなるの?

http://www.keirin.go.jp/land/news/2003khn/khn20031104.html)に掲載されている
「12/31の開催の頭から実施する競技規則の一部改正」
について、推測を交えて自分なりの解説をしてみました。

(目次)
■内側の赤い所で抜いちゃいけません
■内から抜く人には厳しくします
■違反点の公開
■黄色い線を新しくバンクに引きます
■誘導員を今までより早く抜いていいですよ(33バンク、400バンクの場合)
■勝手に転んだら即失格です
■んで、全体的にはどう変わるの?

● 競技規則第15条(内圏線踏切り)に関する改正
「ファン及び有識者から最終周回ゴール前30m線到達後に着狙いのために自ら内圏線を踏み切り、更にその状態で外帯線外側の正走路を走行する選手を追い抜く行為に対し、現行の競技規則では違反行為として認定していないことに厳しい指摘を受けていることから、当該行為を抑止するため、『自ら内圏線を踏み切って外側を走行する他の選手を追い抜いて決勝線に到達した場合(最終周回の30m線到達後)』を失格基準として新たに設定する」

<どうなるの?>
内側の赤い所(内圏線)を走って、自分より外にいる選手を交わした時点で失格になる。
イン突き選手には、不利になるルール
インに詰まったままになるので、ルールに直接に影響のない中割り職人にとっても、障害物が増える結果になりそう。

●内外線間の定義の変更
「第13条第1項(内側追抜き)の判定に関する内外線間の解釈については、内外線間の内側から外帯線の内側」までとしているが、これを「内圏線の内側から外帯線の外側」までとする。(内外線間の幅は70cmから73cmになる)」

<どうなるの?>
前にいる選手が外にふくれて、バンクに引いてある外側の線より外に出てないと、後ろにいる選手はインから抜いてはいけないルールがある。
基準の変更で、インから抜いてはいけない範囲が広がる。
イン突き選手には不利なルール改正
 
●違反点の公開
「制裁制度の基準となる違反行為に伴う違反点の設定及び選手の違反点の累積状況については、ファンの予想行為に多大な影響を与えることから、現行非公開としているものをファンに対して公開していくことにする」

違反点というのは、重大走行注意や走行注意といった失格にならない程度の違反を犯した選手に対して、内部で付けられる罰の点数。一定以上溜まったらお寺行きとか斡旋停止、クビなどの制裁が待っている。自動車の交通違反と同じような感じ(付けられる点数については今の所http://www.keirin.go.jp/land/news/2002khn/khn20020311-2.html←ここが参考になる)。
選手の走り方に重大な影響を与える制度だが、今までは公開されてなかった(ゲッ・・・)。

<どうなるの?>
点数を多く持ってる選手からは勝負しない、といった買い方が可能になる。
ファンにとっては掛け値なく嬉しい改正だが、選手によっては点数関係なく、暴走する人もいたり、頭に入れるファクターが多くなるので、頭を悩ませる材料が増えたかも
選手の走り方にはさほど影響はしない(はず)。

● 「イエロー・ライン」を基準とした牽制行為の抑止
「先頭員の誘導中及び退避後の競走選手間による牽制行為(外柵走行を含む)を抑止するためにイエロー・ラインを引き、このラインを基準とした新たな競技規則、判定基準を設ける。
(a) イエロー・ラインの設置場所等
○ 内圏線から3mの位置(内圏線の内側からイエロー・ラインの外側までが3m)
○ 黄色
○ 幅3cm
 
(b) 新基準の概要
 原則として、先頭走者が、自らイエロー・ラインを下方から越えて、イエロー・ラインの外側を走行した場合は【重大走行注意】と判定する。
その状態で2秒程度以上継続してイエロー・ラインの外側を走行した場合は【失格】と判定する。
また、先頭走者以外の選手がイエロー・ラインの外側を走行し、先頭走者となった後、安全に必要な相当の距離があり、イエロー・ラインの内側に復することができるにもかかわらず、漫然と先頭を走行し、その結果イエロー・ラインの外側を2秒程度以上継続して走行した場合も【失格】と判定する。」

<どうなるの?>
今まで2本だった白色の線の外側に黄色の線を引きますよ。
「先頭を走っている時に黄色の線の外側を2秒程度以上走ってると失格ですよ」。というルール改正。

「金網先行」といって、後ろから巻き返しできないように、バンクの上側に上がって牽制する行為を規制できる。
逃げている選手が後ろから捲ってきた選手を自ら牽制することがよくあるが、それがやりにくくなる。
先行不利、捲り有利のルール改正

●競技規則第58条の重注基準の変更について
「第58条(先頭員早期追抜きの禁止に関する条項)の重注基準については、各周長におけるゴールまでの残余距離を概ね同じにするため、及び先頭員の退避時期における安全の確保のため、以下のとおりとする」
 
○ 周長が333.3m及び335mの競輪場
現行「最終周回前回に入るホーム・ストレッチ・ライン」
⇒改正後「最終周回前々回の第4コーナー(標識線)」

○ 周長が400mの競輪場
現行 「最終周回前回のバック・ストレッチ・ライン」
⇒改正後「最終周回前回の第2コーナー(標識線)」

○ 周長が500mの競輪場については、現行どおり、
⇒「最終周回前回のバック・ストレッチ・ライン」
 
<どうなるの?>
誘導員を交わしてはいけない場所が少し前に緩和される。
特に400バンクでは単調なレースがやや少なくなり、出入りの激しい駆け引きのあるレースが少し期待できる

●自ら落車した場合の判定の厳格化
「現在、自ら落車した場合、後続に影響を与えていなければ重大走行注意の判定をしているが、今後はこれを失格と判定することとし、落車防止の強化を図る。また、自ら自転車を故障し、事後の競走に重大な支障を生じた場合についても同様とする 」

<どうなるの?>
どうなるんでしょう・・・(汗)

●んで、全体的にはどう変わるの?
■表向きの考え方
後ろにいる選手が仕掛けやすくなる。出入りの激しいレースが期待できる。
捲りが決まりやすくなる
反面、イン突きは不利。

オール川崎競輪状態(笑)。

■裏読みをすると・・・
ルール改正から時間がたち、インに詰まっていた選手が外を踏むようになれば、内や中は意外とがら空きの可能性も。
中割りが決まりやすくなるかも


競輪ホームへ  レース面ホームへ






 

 

 

 

 

 

 

by カミガタ